院長ブログ
耳鼻科医が実践している風邪の予防|毎日続けている4つの習慣
この記事の監修:さいとうクリニック院長 齊藤医師
ブログをご覧いただき、ありがとうございます。今回も、フクロウの中の人(院長)のつぶやき、体験談を語ります。
朝晩の冷え込みが強くなり、米沢でも風邪をひく方が増えてくる季節になりました。
毎日たくさんの患者さんの鼻やのどを診ている私ですが、「先生は風邪をひかないんですか?」と聞かれることがあります。
医師も人間ですので、風邪をひくことはあります。ただ、診療を休まないために、日ごろから意識して続けている習慣があります。
今回は、耳鼻科医である私が実際に実践している風邪予防の4つの習慣をご紹介します。
① 基本中の基本「手洗い・うがい」
当たり前のことですが、やはり一番大切なのは手洗いとうがいです。
風邪のウイルスは、ウイルスがついた手で鼻や口、目を触ることで体の中に入ってきます。
帰宅したとき、食事の前、人の多い場所から戻ったときは、必ず手を洗うようにしています。
● 指先・爪の間、親指、手首まで洗う
● 石けんで30秒ほどかけて、しっかり泡立てる
● うがいは「ブクブク」で口の中をすすいでから「ガラガラ」
うがいは、特別なうがい薬を使わなくても、水うがいで十分です。 のどの粘膜にうるおいを与えることも、ウイルスから守るうえで大切だと考えています。
② 朝起きたら、すぐに歯をみがく
意外に思われるかもしれませんが、私は朝起きてすぐに歯をみがくようにしています。寝ている間は唾液の量が減るため、口の中では細菌がとても増えやすい状態になっています。朝の口の中は、一日のなかで最も細菌が多いともいわれます。
その状態のまま朝食をとったり水を飲んだりすると、細菌も一緒に飲み込んでしまうことになります。 また、口の中の細菌が多いと、ウイルスがのどの粘膜に入り込みやすくなるという考え方もあり、口腔ケアで高齢者のインフルエンザ発症が減ったという報告もあります。
● 起きたらまず歯みがき(朝食後ではなく、朝食の前に)
● 舌の表面の汚れも軽く落とす
● 夜寝る前の歯みがきもていねいに
口とのどはつながっています。のどを守るためにも、お口のケアはとても大事です。
③ 「ちょっとおかしいな」と感じたら、すぐに葛根湯
「なんだかゾクゾクする」「首や肩がこわばる」「のどに違和感がある」 こうした風邪のひき始めを感じたら、私はすぐに葛根湯を飲むようにしています。葛根湯は、体を温めて汗を出し、風邪の初期症状をやわらげる漢方薬です。
ポイントは、「ひき始め」に早めに飲むことです。熱が上がりきってしまったり、何日も経ってから飲んだりしても、効果は期待しにくくなります。
ただし、葛根湯はどなたにでも合うわけではありません。
● 注意が必要な方: 高血圧や心臓病のある方、ご高齢の方、妊娠中の方、すでに汗をたくさんかいている方など
● お子さん: 年齢によって飲む量が異なります
● 他の風邪薬と一緒に飲む場合: 成分が重なることがあります
ご自分に合うかどうか不安な方は、医師や薬剤師にご相談ください。
④ きちんと3食食べて、7~8時間しっかり眠る
最後は、一番シンプルですが、一番大切かもしれない習慣です。
忙しいとつい食事を抜いたり、睡眠時間を削ったりしがちですが、体の抵抗力(免疫力)は、毎日の食事と睡眠で支えられています。 睡眠時間が短い人ほど風邪をひきやすいという研究もあります。
● 朝・昼・晩の3食を、きちんととる
● 睡眠は7~8時間を目安に確保する
● 寝る前のスマートフォンは控えめに
ちなみに、「しっかり寝ているはずなのに日中眠い」「いびきがひどいと言われる」という方は、睡眠の質が落ちている可能性もあります。気になる方はお気軽にご相談ください。
特別なことより「毎日続けること」が大切です
今回ご紹介した4つの習慣は、どれも特別なことではありません。 ですが、毎日コツコツ続けることが、いちばんの風邪予防になると私は感じています。
それでも風邪をひいてしまったときや、
● 鼻水・鼻づまりが1週間以上続く
● のどの痛みが強く、食事がとりにくい
● 耳が痛い、聞こえにくい
といった症状がある場合は、風邪をこじらせて副鼻腔炎や中耳炎などになっている可能性もあります。気になる症状がありましたら、お早めに当院までご相談ください。

